まずタイトルの説明になるけど、
イビピーオというのは
アマゾンの奥地で暮らす
ピダハンという少数民族が使う言葉だ。
続いてナルホイヤという言葉は、
グリーンランドのシオラパルクという
北極圏の先住民イヌイットが使う言葉だ。
順を追って説明しよう。
イビピーオ＝直接体験（目で見て触れた）
ナルホイヤ＝わからない
それぞれを翻訳するとそんな感じになる。
もっと詳しく知りたい方は
これらの本のリンクを貼っておくので
買うなり読んでみるといい。
さて、なぜこの話をするかというと、
ピダハンの使う言葉にイビピーオという
ものがある。
これはまさしく現体験、直接体験を
意味する言葉だが
現代人の普段の会話ってどうだろう？
これに該当するものもあるだろうけど、
俺から見ると大抵は他人の経験とか
どこかで聞いてきた話が大半ではなかろうか。
こんなのをピダハンにすると、
「え、お前何言っちゃってんの？それ見たの？」
といった具合に詰め寄られる。
ゆえに彼らには神様や宗教は存在しないし、
そして言語の中に完了形が存在しないのだ。
つまり、明日や明後日のことは考えないし
イビピーオから外れることは眼中にない。
詳しくは本を読んでもらうといいけど、
初めて読んだ時は衝撃的だったな。
自殺の話をすると爆笑されるし、
鬱とか悩みとか一切ないので
マサチューセッツが調査したところ
幸福度はバカ高いらしい。
まぁこの話自体、本とか
調べたデータの話だからイビピーオだね。
そしてイヌイットのナルホイヤだ。
明日の天気は？ナルホイヤ（わからない）
犬の調子はどうだ？ナルホイヤ
このあと風は吹きそうか？ナルホイヤ
明日の海豹の狩りはうまくいく？ナルホイヤ
今の時期は海象も獲れるのか？ナルホイヤ
こういった具合に質問をすると、
すべて「ナルホイヤ」＝わからない
と、返される。
これは何を言ってるのかというと、
明日のことや先のことなんか
その時になってみないとわからないのに、
予定とか計画なんか立てるなよ。
ってことだ。
わからないってことを、
お前もわかれよと。
それ自体が危ないし、
良くないということだ。
グリーンランドのシオラパルクでは、
白夜で夜でも明るいらしい。
ちょっと日本では想像がつかないな。
さらに、彼らのよく使う言葉には、
「ナルホイヤ」→わからない
「アンマカ」→たぶんね
「ヒダナーラガー」→天気次第さ
こういう言葉が会話には毎回登場する。
例えば、「シーカヤック作ってるの？」
「アンマカ」と返ってくる。
そう、会話にならないのだ（笑）
でも彼らの文化には、
普段人の家を訪ねてコーヒーを飲んで
会話をする風習があるのだとか。
でも、ナルホイヤとアンマカを連発されたら
会話にならないの想像がつくよね。
これって超現実的だよね、
明日のことは明日にならないとわからない。
まぁその土地特有の気候とか環境だから
氷の状態とか、海や風次第で
戦略が変わるため事前には決められない。
現実世界とは本来そういうもの。
だけど日本では未来予期というのが
できてしまうため、
明日とか１週間後のために今日を決める。
向こうではそれが死活問題で、
予定は立たない。
本来、現実とはカオスに満ちていて
そういうものかなと思った。
未来予期というフィルターを通して
今日や明日を見ているのは、
本当の意味で今を生きてるとは言わないよね。
これはすごくしっくりくる。
自分も予定を立てるのは好きじゃないから
未来のことを想像しながら
今を生きるってのがどうも微妙たった。
だから明日とか明後日、
ましてや１週間後、１ヶ月後、１年後、
想像はできるけど決めるのって
どうかなと、最近は懐疑的になってきた。
だから一々決めず、
その場の流れに身を委ねて
イビピーオ（現体験）と
ナルホイヤ（わからない）
でいいかなって諦めがついたよ。
その方が人間らしいし、
しっくりくる。
それに加えていまの日本人とか、
最近の人たちを眺めていると
どこか滑稽に見えるし、
不安からくる安心感や安全を求めて
一生懸命にエサを集めているように見える。
そんなの必要な時にやったらいいのに
ってね。
あ、アフィリエイトリンクじゃないから
気にせず買ってください。
両方ともおすすめです。
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